原木栽培の生産作業【本伏せ・ほんぶせ】
2022/5/8
現在、椎茸の原木栽培の本伏せ(ほんぶせ)を行っています。
この作業は原木を組んでその上に枝をかけて椎茸菌を木に蔓延させることが目的です。
椎茸菌は直射日光の熱に弱く、適度な湿度と温度が成長の鍵となるためこの工程が必要となります。また、その他の菌類の侵入防止も兼ねており、このように組むことで原木が地面に触れる面積を最小限にしています。
初日はベテラン生産者の方に基本的な組み方を教えていただきました。
4日目の今日は最も急斜面での作業で、少ししか進みませんでした。
それでも1日が終わり出来上がった状態を確認し、小さな達成感を感じています。
私はまだこの作業に慣れておらず、出来上がりは凸凹です。
ベテラン生産者の方の本伏せの出来上がりの形はとてもきれいにできていて本当に感心させられます。
この状態で約1年半そのままにしておきます。
今回準備しているものは2024年の10月から1月に椎茸が出始める予定です。
下の写真は現在の状況です。クヌギには緑の葉がたくさん繁ってきています。
こちらの写真は1月30日の同じ場所です。葉が一つもないですね。
【伐採したクヌギの状況について】
下の写真は2021年11月に伐採したクヌギの切り株です。
切り口ではなく切り株の横から小さな芽が生えています。芽の生える場所は根から数センチ上にあり、極端に根に近いところから伐採してしまうと芽が出てこないそうです。
木が切られた後、再生しようとする力が働いて横の幹から芽を出すなんて不思議ですね。
日当たりが良い場所の切り株からは多くの芽が出ていました。
この芽が12~13年後は立派な木になっていると思います。
この様に原木栽培はいつまでも繰り返し生産することができる、地球にやさしい持続可能な生産方法です。